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三重県視覚障害者支援センター

6. 視覚障がい者のための携帯電話の選び方①

 日本では、健常者や障がい者の有無にかかわらず、多くの人が携帯電話を持つことが、当たり前の時代となりました。携帯電話には、大きく分けて「ガラケー」と「スマートフォン」と呼ばれる2種類が存在します。これらは大きな特性の違いがあります。今回から数回に渡って、視覚障がい者が携帯電話を選ぶ場合のポイントについて掲載していきます。

ガラケーとスマートフォンの違い

 現在ガラケーを持たれている視覚障がい者の多くは、NTTドコモが発売している「らくらくホン」ではないでしょうか。auやソフトバンクもらくらくホンに類似したガラケーを発売していますが、らくらくホンよりも音声読み上げの内容が少し少ないため、使用する場面により、不便さを感じる場合があるようです。

 さて、ここからはガラケーの中でもらくらくホンとスマートフォンの比較をしていきます。

 らくらくホンは、画面部と操作部が折りたためるようになっていて、収納時は半分の大きさになります。らくらくホンを開くと、上の部分は画面や受話器部分、下の部分は操作ボタンがたくさん並んでいます。全盲に近い方やロービジョン(弱視)の方も、このボタンや画面が大きく表示されるので、初めてでも使いやすい印象を持たれる方が多いようです。

 それに対して、スマートフォンは、画面はすべて液晶画面。また、画面に表示されるボタン類は画像として表示されます。いわば、銀行にあるATMと同じように、指で行いたい内容のボタンに触れて操作を行います。

 この状態では、スマートフォンはなかなか視覚障がい者が使える物とはいえません。

 来月号では、視覚障がい者がどのようにスマートフォンを使用するのか、これからもらくらくホンを使い続けられるのかについて掲載します。