5. 知事に要望書を手交しました(11月13日)
11月13日木曜日、午前10時30分から松阪市にて開催された、第84回三重県視覚障害者福祉大会において、協会会長から三重県知事(知事代理 三重県子ども・福祉部長)に要望書を手交しました。なお、要望書の手交の前に、協会理事が舞台演壇で要望書の読み上げを実施しました。
以下に要望事項について紹介します。
【要望事項1】
視覚障がい者は、外出時における安全・安心な移動が困難なことから、視覚障がい者の多くは、地域生活支援事業として、同行援護(ガイドヘルパー)の利用を望んでいます。しかし、地域での同行援護事業者数が少なく、加えてガイドヘルパーが不足しているのが現状であり、外出時における視覚障がい者の安全・安心を確保するため、ガイドヘルパーの人材確保と同行援護事業者の安定的な運営が図れるよう、ご支援をお願いします。
【要望事項2】
視覚障がい者の職域拡大のため、県におかれては、市町、民間企業の模範となるべく、分け隔てなく積極的に視覚障がい者を採用していただくようお願いします。
新規採用となった視覚障がい者や採用後に視覚障がい者となった中途視覚障がい者が、一人一台パソコンで業務を行う際には、OCRソフトや拡大読書器など、視覚障がい者個人の特性に応じた機器等の導入を行い、また、介助者による業務支援が行えるような人的配慮や行政事務支援員などの人的支援制度の構築をお願いします。
【要望事項3】
視覚障がい者が、医療機関等でマイナ保険証を利用する際に、タッチパネルで暗証番号の入力ができない場合は、職員による目視確認を行うなど視覚障がい者への配慮の徹底をお願いします。また、飲食店、小売店等でのサービスの無人化やセルフレジ化に対しては、当該機器に画面読み上げ機能を導入し、操作が難しい視覚障がい者に対する有人支援の代替手段を設けるなど、誰一人取り残されることのないデジタル社会を実現していただくようお願いします。
【要望事項4】
鉄道駅の無人化が進む中、視覚障がい者が安全安心に駅ホームを利用し、列車に乗降できるように、無人駅での列車乗降時に乗務員や駅付近の自治会などによる人的支援が行えるように周知をお願いします。また、当該無人駅の状況を踏まえた駅ホームの安全対策を講じていただくなど、視覚障がい者が安全安心に無人駅を利用できるよう安全対策を充実していただくようお願いします。
なお、視覚障がい者が、交差点等を安心して横断するため、音響式信号機及び高度化PICSの整備、さらに横断歩道へのエスコートゾーン設置を進めていただくようお願いします。
【要望事項5】
各種災害に備え、視覚障がい者が利用できるハザードマップを作成し、周知、配布していただくとともに、災害発生時の視覚障がい者の安否確認・避難誘導・情報提供等を盛り込んだ個別避難計画の早急な作成を市町に働きかけていただくようお願いします。また、避難所の運営については、トイレへの導線の確保やプライバシーが確保された個室の確保、音声による情報連絡を徹底するなど、視覚障がい者に対する避難所の運営について、格別の配慮をしていただくようお願いします。



