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三重県視覚障害者支援センター

4. 視覚障がい者のための携帯電話の選び方②

 先月号にて携帯電話の種類を中心に紹介をさせていただきましたので、今回は、携帯電話を選ぶポイントについて掲載します。

(1)ガラケーを選ぶポイント

 先月号でも触れましたが、現在多くの視覚障がい者が利用している「らくらくホン」は、2018年まで発売されていた機種が多いようです。この電話機は、2026年3月末でサービスが終了する3G形式での通信方式を使用しているため、使うことができなくなります。

 しかし、現在発売されているガラケーのらくらくホンは、スマートフォンで使われている通信方式に対応しているため、使用することが可能です。

 そのため、ドコモショップで購入する場合は、「らくらくガラホ」を注文すると同じように使用することができます。

(2)スマートフォンの場合

 スマートフォンは、いろいろな機種が発売されています。大きく分けるとiPhoneとAndroidの2種類に分類ができます。

 iPhoneは、アメリカのアップルという会社が製造しているもので、値段は高額ですがどの機種でもメニューの構成や使用法が同じであることがメリットです。そのため、家族や友人など、iPhoneを使用している人であれば、どなたでもわからないことを聞くことができるのが大きなメリットです。

 それに対して、Androidと呼ばれるスマートフォンは、値段は安価ですが、多くの会社が作っていてメニュー構成や操作方法はばらばらです。視覚障がいをサポートする機能も少しずつ良いものになってきていますが、今後発展していくものと思われます。

(3)ガラケーとスマートフォンのどちらがいいの?

 携帯電話は、電話やメールの利用ができますが、さらにスマートフォンでは、紙に書かれた文字を読んだり、色の識別ができる機能がついたものもあります。しかし、大事なことは、

 ① 現在使用している機能で十分であれば、ガラケーの場合は、「らくらくガラホ」に変更し使う。

 ② LINEや文字を読み上げる機能など、多方面で使用する場合は、スマートフォンを使う。

 この基準に当てはめると良いと思います。ただし、スマートフォンを使用する場合、世界的にiPhoneを使用している視覚障がい者が多いことから、視覚を補うアプリは、iPhone対応のものが先行して開発される傾向があり、Androidスマートフォンで使用できるアプリは現在少ないということを念頭に購入の判断をすることが必要です。