13. 投稿 俳句・短歌
俳句
春の朝眠気抑えにコーヒーを
浦西 真弓
短歌
つわぶきの産毛に触れし時季の春
つまみどりして味は良しとよ
「良しとよ」は、「味は良いですよ」という意味の南九州の方言です。
柿野 豊嘉
深海に棲まう朝の春という
知るや知らしむ盲亀の浮木
(しんかいに すまうあしたの はるという しるやしらしむ もうきのふぼく)
二宮 銀鏡
良いことはないと話すが百歳の
祝いの春は穏やかな日々
私が働かせていただいている施設で今年の天皇誕生日に百歳を迎えた女性がおられます。穏やかに話され昔のことをいろいろ教えてくださいます。町長さんによるお祝いの訪問を受けたと嬉しそうでした。
松阪のしょうちゃん
上空で冬と春とが小競り合い
寒の戻りに我(わ)もとまどいし
やっと鳴きだしたうぐいすまでが声をひそめてしまいました。今年の春の訪れは遅いようです。
美栄子