12. 事務局より「ちょこっとおいしいお話」仲秋編
暑い夏でした。 と、過去形にするのがためらわれるほどの日がまだまだ続いています。そんな中でも、スーパーの店頭ではきのこやお芋が賑わいはじめました。
そのような中から、今回は旬を迎えた里芋についてちょこっとお話ししたいと思います。
里芋は稲作よりも歴史が古く、家庭のケの日の食事にも、また子孫繁栄の縁起物としてハレの日の食事にも用いられてきた、日本人にはなじみ深いお芋です。山で採れる山芋に対し、里で作られる芋として里芋と呼ばれるようになったそうです。ねっとりとほくほくを同時に味わえるという、独特の魅力をもつ里芋ですが、その粘りで胃腸の働きを良くして腸内環境を整えたり、またカリウムが多く含まれるため、身体のむくみを取り、高血圧の予防や改善が出来たり、という効果が期待できます。芋類の中では低糖質で低カロリーなのも特徴です。
豚汁や芋煮など具をたっぷり入れた汁物や、鶏肉やイカなどと一緒にコトコト炊き上げた煮物は、たんぱく質も同時に取ることができ、秋を感じられる食卓の一品でしょうか。
ずっしりと重く締まっていて、少し土が付いてしっとりしているくらいのものが良い里芋です。調理で手がかゆくなり苦手、という方は、手に酢水をつけたり、レンジで少し加熱したりしてから処理してみてください。もちろん、冷凍のむき里芋も手軽で便利です。